【体験記】低AMH×男性不妊で22回採卵した私の不妊治療4年間の記録

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「こどもがほしいけれど、何から始めたらいいのかわからない。」
「不妊治療を始めたものの、結果が出ずにステップアップや転院を考えている。」
そんな方に向けて、低AMH男性不妊という壁に向き合いながら、3つのクリニックで治療を受け、22回の採卵を経験した私の4年間の記録をまとめました。

この記事では、治療のステップや費用感、自費と保険の違いなどを、実際の流れに沿って紹介しています。
採卵がなかなかうまくいかず、移植はまだ2回。治療が長引く中で感じた迷いや学びも正直に書きました。
私自身、公式情報だけでなく、体験談やオープンチャット、不妊専門の鍼灸院での話から多くのヒントを得ました。

治療を続ける中で感じたのは、「正解はひとつではない」ということ。年齢や体質、環境によって選ぶ道は人それぞれです。

まゆむう

この記録が、同じように治療を続けている方の迷いを少しでも減らせるきっかけになれば嬉しいです。

通いやすさで選んだ最初の不妊治療専門クリニック

1つ目のクリニックは、通いやすさを重視して選びました。家や職場から30分くらいの場所で不妊治療専門の先生が1人のクリニックです。

基本的な不妊検査で分かったこと

受けた検査一覧

  • 甲状腺ホルモン検査
  • クラミジア抗体(採血)
  • 子宮卵管造影
  • ホルモン基礎値採血(生理2~3日目)
  • 抗精子抗体
  • 精子検査
  • AMH

AMHは0.27と、同年代平均(2.0〜3.0)に比べてもかなり低い数値でした。また、クラミジア抗体が陽性で治療が必要に。「もっと早く知っていれば…」と強く後悔しました。

まゆむう

卵管造影の検査では、痛すぎて血圧が下がり、しびれなどもでて大変な思いをしました。結果は片側閉塞でした。

タイミング法に3回チャレンジ

卵管は片方詰まっていましたが、先生の勧めで3回タイミング法を行います。
結果は3回ともダメでした。夫との生活リズムが合わず、タイミングを取るのも大変でした。

まゆむう

指定された日にタイミングがとれずに落ち込んだり、少しケンカっぽくなったりしてしまいました。

自費での体外受精開始

刺激法は高刺激のアンタゴニスト法。自費か保険か選べましたが、少しでも早く結果が出るのならと自費を選択します。

採卵は全部で2回行いました。
あと2回、採卵周期に入ったのですが卵が育たず途中で中止となりました。

まゆむう

毎日、注射をしにクリニックへ通っていました。自費なので毎日5,000円〜20,000円くらいの支払いがあったのに採卵中止となったときは、とても悲しかったです。

注射も、筋肉注射で腕に打つのですが、毎回痛くて辛かったです。

一番最初に採卵した卵を体外受精し、1個初期胚凍結することができました。
自費なので、貯卵をしようと連続採卵しましたが、うまくいかず心が折れたので移植に進みます。

初めての胚移植から稽留流産へ

胚移植は、採卵に比べると痛みもなくすぐに終わりました。

判定日、1回目だしそんなうまくいかないよね。と考えていましたが、嬉しいことに陽性でした。

そこから1週間毎に受診しましたが、心拍確認できず、成長も止まってしまい稽留流産となりました。一気にどん底へ突き落とされた気分でした。

流産の手術をして、3周期お休みをしてから採卵周期に入りましたが、卵が育たず中止となります。

自費での採卵・移植の流れと費用

採卵の流れ

  1. ピルで生理を調整
  2. 月経3日目から採卵の2日前まで注射(卵を育てるためのHMG注射)
  3. 採卵5日前くらいから採卵の2日前まで追加の注射(フライング排卵を防ぐためにセトロタイドというおなかに打つ注射)
  4. 採卵2日前の夜に点鼻薬
  5. 採卵(生理開始から14〜17日目あたり)

胚移植の流れ

  1. 月経2~3日目から飲み薬と貼り薬を開始(子宮内膜を育てるため)
  2. 月経12日目頃から膣錠を開始(黄体ホルモン補充のため)
  3. 初期胚移植(生理14~17日目あたり)

1回目の採卵+初期胚移植にかかった費用(自費)

費用

  • 採卵:合計約58万円
  • 移植:合計約12万円

▶︎ トータル:約70万円

※採れる卵の数や凍結数によって費用は変わります。

2回目の採卵にかかった費用(自費)

費用

  • 採卵:合計約42万円

※凍結出来なかったこと、1回目より2回目のほうが採卵料金が安かったことにより、1回目より費用は抑えめ。

低刺激周期治療の日本トップの治療実施件数を誇るクリニックへ転院

日本でもトップクラスの治療実績を持つ、低刺激周期専門の有名クリニックへ転院しました。
先生や培養士の人数も多く、安心感のある環境です。通院には自宅から1時間ほどかかります。

転院を決めた理由と検査の流れ

初めての転院だったので、このまま同じクリニックで続けるか、思い切って転院するか、とても悩みました。
しかし、採卵までたどり着けないことが多かったこともあり、転院を考えます。

不妊専門の鍼灸院でのアドバイスや、友人からのすすめもあり、転院を決めました。

初診時に受けた検査

  • 感染症の検査
  • ホルモン基礎値採血
  • 一般血液検査
  • AMH
  • 尿検査
  • 超音波検査

夫婦で受診し、約1万円でした。
このとき、AMHが0.011とさらに低くなっていて「このまま閉経してしまうのではないか」とショックを受けました。

ピルを処方され、次回生理3日目に受診となりました。

保険治療で低刺激の体外受精:流れと費用

前クリニックとは違い、低刺激法保険治療となります。
通院回数も減り、注射ではなく内服薬が中心の治療になりました。

全部で3回採卵しました。初診後の最初の周期はホルモン値が上がらず中止となりましたが、その後は毎回採卵まで進むことができました。

採卵は、無麻酔ですが我慢できるくらいの痛みです。

まゆむう

私はおそらく痛みに強いほうかな、と思います。

採卵の流れ

  1. ピルで生理調整
  2. 月経3日目に受診、クロミッド内服スタート(3~5日間)
  3. 1~3日間、指定日に通院し採卵日を決める(内診や採血によるホルモン値確認)
  4. 採卵2日前に点鼻薬
  5. 採卵(生理開始から14〜17日目あたり)

胚移植の流れ

  1. 月経2日目に受診、貼り薬を開始
  2. 月経12日目に受診
  3. 月経16日目に受診、17日目から飲み薬開始
  4. 月経20日目に受診、膣錠開始
  5. 月経24日目胚盤胞移植
  6. 移植7日後判定日

(私の場合は上記スケジュールでした。20日目あたりが移植の目安です。)

採卵と移植の費用(保険適用)

費用

  • 採卵:胚盤胞凍結時→約13万円
       受精後発育停止→約11万円
       受精なし→約6.5万円
  • 移植:約5万円

▶︎ 1回目採卵・移植トータル:18万円

※保険なので、受診タイミングによっては高額療養費制度で上限の支払いを超えた費用はかかりません。
※自費の先進医療「タイムラプス」と「IMSI」代を含みます。こちらは東京都なら自費負担分の10分の7が助成されます。
※採れる卵の数や凍結数によって費用は変わります。

まゆむう

保険だと3割負担なことに加えて、高額療養費制度や都の助成金も使えます。自費のときに比べたら本当に助かりました。

初めての胚盤胞凍結と胚移植の結果

最初の採卵で1つの卵子がとれて、胚盤胞まで育ちました。
最初からこのような結果で、ほんとうに驚いたし嬉しかったです。転院して良かったと強く思いました。

胚移植は1つ目のクリニックと違い、朝8時から15時頃までと長丁場でした。途中で2時間半ほど外出できる時間もありました。

判定は、着床しているか判断するhcgの数値が低く、安心できない状態。その後再度確認してもあまりいい数値にならず化学流産となりました。

まゆむう

クリニック独自の評価基準もいい評価だったので、ショックが大きかったです。

化学流産となったあと、hcgが下がるのを待ち、採卵周期に入り2回採卵しますが凍結までいきません。
3回目の採卵の時から、夫の精子が減ってきて、運動率や奇形率の数値が表示されなくなりました。

転院を考えた理由とその時の心境

担当医が毎回変わり、指名ができないことが気になり、転院を考えるようになりました。
今思うともう少しこのクリニックでチャレンジしても良かったのかもしれませんが、ここでも鍼灸院の方のすすめもあり、転院することにしました。

より自然・低刺激周期に特化した系列クリニックへ転院

2つ目のクリニックと同じ系列で、さらに自然・低刺激周期に特化した治療を行っています。

このクリニックでは「小卵胞採卵」を取り入れており、まだ成熟していない小さな卵胞も採卵対象としてくれるのが特徴です。
AMHが低い私にとっては、とても心強い治療方針でした。

まゆむう

「最後の砦」と呼ばれることもあるクリニックですが、不妊治療について調べていく中で、実際には“最後の砦”とされるクリニックはいくつか存在するように感じています。
2つ目のクリニックも「最後の砦」と呼ばれていました。

夫の検査を先に実施

クリニックの方針で、夫の精子検査が先でした。

2つ目のクリニックでの検査結果と比べても、数値はさらに下がっており、検査ができないほど精子の数が少ない状態でした。
再検査でも大きな改善は見られず、夫はかなりショックを受けていました。

17回の採卵の現実

3つ目のクリニックでは、なかなか胚盤胞まで育たず、凍結に至ったことは今のところありません
遺伝子検査なども行いましたが、はっきりとした原因はわからないままです。

卵子の状態が安定せず、夫の精子数も少ないという難しい状況の中で、17回の採卵に挑戦しました。

転院も考えましたが、私たちの状況ではどこへ行っても同じかもしれない…
そして、一度転院すると同じ先生に見てもらえなくなると聞き、今のクリニックを信じて治療を続けています。

3つ目のクリニックでの採卵の流れと費用:自費と保険

採卵の流れ

  1. 月経3日目の午前中に受診、クロミッド1/4内服スタート(採卵2日前まで継続)
  2. 2~4日間、指定日に通院し採卵日を決める
  3. 採卵2日前に点鼻薬、ホルモン値によって自己注射
  4. 採卵(生理開始から14〜17日目あたり)

※自費だとクロミッドではなく他の薬でさらに少量になります。
※毎回、ホルモン値の採血と内診はあります。
※自費のときは毎回AMH値を検査します。保険だと半年に1回です。

まゆむう

採卵は麻酔なしか局所麻酔が選べます。私は卵胞も少なく、局所麻酔でも痛さがあまり変わらなかったのでいつも麻酔なしにしています。結局、局所麻酔をするためにも針を刺すことになりますしね。

採卵の費用

自費保険
変性卵のみの場合約10万約2〜2.5万
受精なしの場合約20~34万約7万
受精後発育停止の場合約42万約10〜13万

※保険診療は、受診タイミングによっては高額療養費制度で上限の支払いを超えた費用はかかりません。
※自費の先進医療「タイムラプス」と「IMSI」代を含みます。こちらは東京都なら自費負担分の10分の7が助成されます。
※採れる卵の数によって費用は変わります。

不妊治療中に参考にした情報源と相談方法

不妊治療中、悩みを相談できる場所はまだ少ないのが現状です。私が実際に情報を集めた方法をまとめました。

まゆむう

私の場合は、鍼灸院でのアドバイスがとても参考になりました。
ただ、通い続けるにはお金もかかるので、今は無理のない範囲で自分にできることを続けています。

書籍

一番最初に読むべき本!治療法など、最初はわからないことだらけです。この本では、検査や治療法など詳しく知ることが出来ます。

加藤レディースクリニックの初診へ行くともらえました。低刺激の採卵法についてよく分かる1冊です。

知り合いに勧められて読んでみました。食事法に関する本です。このような考え方もあるんだと知れました。

胚培養士さんが主人公のまんがです。体外受精・顕微授精は培養士さんの力が大きいです。なかなか知ることの出来ない裏側が知れます。

鍼灸院

不妊専門の鍼灸院は、さまざまな情報を持っています。転院の相談も鍼灸院の先生にしていました。

しんきゅうコンパスというサイトや、グーグル口コミなどリサーチして気になるところを見つけたら、まずは一度行ってみることをおすすめします。

私は、気になったところへ行ってみましたが考え方が合わず、2箇所目に行った鍼灸院の考え方や施術が合っていると思ったので、1年半通いました。
治療が長期化しているため、現在はお休みしています。

プレコンセプションケア

東京都では、プレコンセプションケアについて学べて、医師の助言や相談、検査費の助成が受けられる「TOKYOプレコンゼミ」を開催しています。

\過去にプレコンゼミに参加したときの記事はこちらから読めます/

また、国立成育医療研究センターが出しているプレコンセプションケアの情報も、勉強になりました。

LINEのオープンチャット

同じような境遇の人と、匿名でやり取りができます。
無法地帯になってしまうのでは?と思いましたが、思いやりあるやりとりが多いです。

私が利用したのは、「あゆねぇの妊活部屋」(←クリックするとLINEに飛びます)というオープンチャットです。

あゆねぇ」とは?
Amazon Prime Videoで配信されていた恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』(私が大好きな番組です笑)に出演していた方です。
もはや、あゆねぇはあまり関係のないチャットとなっています。

トークテーマごとに部屋が分かれているので、自身の気になるテーマのトークルームに入ることが出来ます。
人数も多く、トークルームによってはやり取りが活発です。

まゆむう

通知はオフにしていましたが、「読まなきゃ!どんなに小さな情報も全部確認したい!」という気持ちになるので、疲れたら退出することもできます。適度な付き合い方が大切です。

「ジネコ」や「赤ちゃんが欲しい」、「妊活たまごクラブ」

私の妊活の第一歩は、「妊活たまごクラブ」を本屋さんで購入したことでした。

他にも、「ジネコ」や「赤ちゃんが欲しい」等、情報発信しているメディアもあります。
クリニックや妊活情報を幅広く知ることができます。広告記事もありますが、自分に合う情報を見つけるヒントになります。

まとめ:4年の治療を振り返って

不妊治療を始めたら、すぐに赤ちゃんを授かることができると思っていました。
こんなにも苦戦するなんて、結婚したばかりの私たち夫婦は考えもしませんでした。

少しでも若いときに、もっと妊娠に関する知識があったらという後悔があります。

東京都で「プレコンセプションケア」の活動が行われていますが、こうした取り組みをもっと多くの人に知ってもらいたいと感じます。

ゴールの見えない道ではありますが、同じように悩む方が「ひとりじゃない」と感じられるきっかけになれば嬉しいです。

まゆむう

これからも試行錯誤しながら、自分たちらしい形で歩んでいけたらと思っています。

-妊活・からだケア
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